1月12日今年一番の大型寒気団の襲来で、富士山麓も大変厳しい寒さとなりました。ところが今年の冬の富士山には、写真(1月12日撮影)のようにほとんど積雪がありません。日本海側で連日大雪のニュースが流れる年は、富士山の積雪が少なく連日「冬晴れ」が続きます。富士山の雪は、日本海側で降る雪とはメカニズムが違っていて、日本の南岸を低気圧が発達しながら進んで天気を崩す時に、上空の寒気が残っていると降り、この南岸低気圧は、西高東低の冬型の気圧配置が緩んだ時に発生します。つまり比較的暖かな冬は、春先に富士山に南からの湿った雪が降り、7月1日の富士山の山開きが遅れるという事態が発生する訳です。「地球温暖化で、富士山の雪は増える」という現象が起きるのはこのためです。