◆富士山の絵の中のギザギザは何?
昨日(2016.01.18)、こちら富士河口湖町では40センチの積雪を観測しました。今日は一変、清々しい青空の中の富士山が姿を現しました。今年は、富士山の雪が少なく、やっと冬の富士山らしくなりました。
子供のころ、富士山の絵を描く時、台形の線の中にギザギザの線を描きませんでした。幼稚園の子供が描いた絵でも、台形にギザギザの線が入れば、日本人の誰もが「富士山」だと判ります。大人になってからも、富士山は上の方が寒いから雪があると思っている方がいます。今日の上の写真をご覧下さい。富士山の上の方と、下界に雪が積もっているのに富士山の五合目あたりから下は青々として雪が見えません。実は、子供のころ描いていた、あの富士山のギザギザは「森林限界の線」だったのです。富士山の森林限界線の上には、一本の木も生えていません。ですから降った雪が下界から良く見えるのです。森林限界線から下には、シラビソやモミなどの常緑の樹が繁っていますので、樹の根元に1〜2メートルの雪が積もっていても、下界から見えないという訳です。
このギザギザの森林限界線を富士山の五合目としています。ですから富士登山のお客様がバスで五合目まで、森の中を走りますが、五合目に着いて、イザ出発となると、いきなり砂漠のような火山灰の砂礫の中を歩くことになる訳です。