◆富士山八合目で軽装の男性遭難
富士吉田署が捜索
5月20日午後0時40分ごろ、富士山吉田口登山道八合目付近で、登山をしていた東京都在住の20代男性から「疲れて動けない」と富士吉田署に通報があった。同署員などが救助に向かっている。
同署によると、男性は同日早朝に一合目から登山を開始した。登山装備はしておらず、防寒具や食料なども持っていないという。
通報を受け県警ヘリ「はやて」が救助に向かったが、悪天候のため断念。県警山岳警備安全対策隊と同署員が午後4時ごろに五合目を出発し、男性を捜索している。
◆富士山で救助要請 ⇒ 連絡せず帰宅
都内弾性、山梨県警は5時間捜索
富士吉田署は21日、富士山吉田口登山道八合目付近で遭難したとして通報があった東京都在住の20代男性が、自力で下山し、無事に帰宅したことを確認した、と発表した。山梨県警は5時間以上にわたり、八合目などの登下山道で男性を捜索していたという。
同署によると、男性は防寒具や食料などを持たずに富士山に登り、20日昼ごろ、八合目付近で「疲れて動けない」と救助を要請。山梨県警山岳警備安全対策課と同署員が同日午後4時ごろ、五合目から捜索を始めていた。
男性は最初の通報の後、県警に「体力が回復してきたので自力で帰る」などと主張。県警は滑落の危険性や悪天候を踏まえ「その場にとどまるように」と伝えていた。その後は複数回にわたり男性の携帯電話に連絡したが、つながらなかった。
捜索に当たっていた同署員には男性がみつからなかったため、同9時半にいったん打ち切り、下山を始めた。同10時に男性から同署に電話があり、既に帰宅していることが分かったという。
県警地域課の数野昭二次長は「けがもなく無事に帰れたことは何よりだが、夜間の富士山は救助する側も危険を伴う。早い段階で一言連絡が欲しかった」と話した。男性には今後、十分な装備で登山するよう指導するという。